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労務環境に関するアドバイス全般

労使間トラブルや人手不足倒産を発生させないための労働環境整備の重要性と方法

企業を経営するにあたって、従業員と経営側の労使間トラブルは頭の痛い問題です。トラブルが発生したときに対症療法的に問題を解決するのではなく、トラブルを発生させないための仕組み作りが欠かせません。そこで労使間トラブルを発生させないための労働環境整備の重要性やその方法について解説します。

増える労使間トラブル、企業へのダメージとは

近年は、ブラック企業問題により、「残業代未払い」や、「パワハラ」、「セクハラ」などの問題意識が浸透し、労使間トラブルも増加しています。厚生労働省が毎年発表している「個別労働紛争解決制度の施行状況」という調査では、労働相談件数は11年連続で100万件を超えており高止まりの状態です。個別労働紛争の相談件数は、平成30年に過去最高を記録し、前年比で14.9%も増加しています。

これらの相談は、労働局や労働基準監督署に労働者が相談したものです。平成30年度の相談件数は111万7983件、このうち労働基準法違反の疑いがあるものが19万2546件でした。労働基準法違反が確認されると、労働基準監督署や公共職業安定所などが法律に基づいて行政指導等を行います。行政指導によっては、企業名が公表されるなど企業のイメージに大きな打撃を与えるものもあります。

また、残業代未払いや違法解雇、パワハラなどの問題があった場合は、従業員への慰謝料や解決金などの支払いが発生し、経営への影響も深刻となります。これらの問題に対応するための人的コストも発生します。貴重なリソースが労使間トラブルの解決に割かれることも深刻な問題です。

このように、労使間トラブルが発生しやすい環境での企業運営は、企業イメージや経営に悪影響を与えるリスクを抱えているのです。

労働環境整備の第一歩は就業規則の整備から

労使間トラブルを発生させないための、労働環境作りの一歩は「就業規則の整備」からスタートします。労働基準法では従業員を10人以上抱える事業所は就業規則を作成することが義務化されています。ですが、労働問題を発生させないためには従業員が少ない時期こそ、就業規則の整備が重要です。就業規則で給与や退職金、勤怠や懲戒、休職などの規定を細かく整備しておくことは、従業員への伝達コストの軽減や不公平感への払拭へとつながります。

就業規則は、厚生労働省がテンプレートをサイトにアップロードしていますので、それを利用するという手もありますが、労働環境の整備のためには「オーダーメイド」の就業規則を作成しておくことを強くお勧めします。

就業規則は、働き方だけでなく企業の特色や業態によっても変化させなければなりません。テンプレートの就業規則では細かい部分が実態に即さず無用の長物となりかねないのです。就業規則は、企業の成長や変遷によって柔軟に変更し、常にリスクに備える必要があります。就業規則を整備していなかったばかりに、「問題社員を懲戒処分することができない」、「固定残業代制度を導入したけど就業規則に記載しなかったせいで多額の残業代を支払うことになった」などのトラブルは多数発生しています。

このような労使間トラブルを発生させないためには、企業法務を専門分野としている弁護士や社会保険労務士に依頼して、それぞれの企業にマッチした就業規則を作成しておくことが重要です。

労働災害を発生させないための従業員教育と職場環境作り

滋賀労働局の発表によると、平成30年の休業4日以上を伴う労働災害の死傷者数は1403件でした。死傷者数が多い業界は、第三次産業、製造業、運輸交通業、建設業の順となっています。このうち死亡したのは11名です。

労働災害の発生は、企業イメージを大きく損なうだけでなく、貴重な従業員のリソースの減少や、慰謝料などのコストの増大、場合によっては受注減など様々な問題を招来する可能性があります。

労働災害を発生させないため、そして労働災害が発生した場合の経営へのダメージを最小限に押さえるためには専門家によるアドバイスが必要不可欠です。弁護士や社会保険労務士は、労働災害を発生させないために、労働環境の改善や、労働災害が発生した際のフローの作成、就業規則の整備や、万が一の際の保険の加入、そして従業員教育の徹底などが可能ですので、一度相談しておくことをお勧めします。

従業員を離職させないための環境作り

近年は、人手不足の状態が続いており、どの企業も人材を求めて多額の採用費用を投じています。しかし、労働環境が悪い、居心地が悪い、働きにくいと感じると、従業員はすぐに退職してしまいます。優秀な人材を確保できずに倒産する企業は年々増加しており、帝国データバンクの発表によると2019年の人手不足倒産は185件と、前年比20.9%となりました。

従業員の離職を防ぎ、定着してもらうことは、企業経営にとっては非常に重要な課題です。企業が健全に経営を続けるために重要なのは、従業員にとって働きやすい職場環境の整備です。具体的には以下の対策が必要となります。

  • ●就業規則の最適化
  • ●残業代の全額支給
  • ●労働災害が発生しにくい職場作り
  • ●モチベーションを維持するための施策の実施
  • ●多様な働き方の容認(在宅勤務やフレックス制度など)
  • ●育児休業取得の促進とサポート
  • ●従業員のストレスチェックの実施

この中でも、高い効果が期待できるのが多様な働き方の容認です。在宅勤務やフレックス制度など従業員がストレスなく働けるような制度を整えることで、育児や介護などのライフスタイルの変化による離職を防止できます。

また、従業員が働きがいを感じる制度の導入も一定の効果が見込めます。これらの制度や仕組みの導入は企業法務を専門とする弁護士のサポートが欠かせません。労働基準法を始めとする関連法案を遵守しながら、導入しなければ別の労働問題を発生させるリスクとなってしまいます。

トラブルを社内で解決できる仕組み作り

残業代の未払い問題や、パワハラ、セクハラ、マタハラなどをトラブル化させないためには、社員の相談窓口の設置が必須です。いざという時に相談できる窓口を社内に設置することで、問題が小さいうちに解決可能だからです。しかし、ただ相談窓口を設置するだけでは意味をなしません。従業員が気軽に相談できる窓口である必要があります。

ある程度規模が大きい企業であれば、専門の相談窓口を設置することで現場の社員が相談しやすくなります。しかし小規模の企業は、管理職や人事担当者が相談窓口になることが多く、従業員が相談しにくい環境となってしまいます。

この問題を解決できるのが弁護士を活用した、社外相談窓口の設置です。弁護士と契約を結び社外相談窓口を設置することで、従業員が気軽に相談できるだけでなく、経営側は的確な問題解決方法の助言を受けることができます。弁護士による相談窓口は、企業にとっても従業員にとってもメリットが大きく、労働問題を防止できる最適な仕組みです。相談窓口をまだ設置していない企業は、弁護士の社外相談窓口サービスの利用を検討するとよいでしょう。

労務環境に関するアドバイス全般のまとめ

企業の労働環境を改善することは、労使間トラブルの防止や、労働災害リスクの軽減、従業員の定着や、トラブルの早期沈静などの効果が見込まれます。
就業規則の整備や労働災害防止の多様な働き方の導入、社内相談窓口の設置などの対策を行うことで企業の労働環境は改善し、リスクは大幅に軽減可能です。労働環境を改善したい、将来のリスクにできるだけ備えたいという方は、一度企業法務を専門とする弁護士にご相談ください。企業の実態に即した対策や制度を的確にアドバイスいたします。

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